砂糖でも乳糖でも

どらねこはホメオパシーを批判しているが、誤った理解に基づいた批判は慎まなければ、と思ってる。
■糖尿病者へレメディ
ツイッター掲示板の書き込みなどで複数見かけた批判的言説にこのようなモノがある。

ホメオパスは糖尿病を持つ人に対しても砂糖玉であるレメディを処方したりするの?大丈夫なの?

だいたいこんな感じ。

文脈から切り離せば単なる素朴な疑問を表した文章だが、ホメオパシーのオカシサを浮き上がらせる為に用いられているように感じたので少し採り上げてみることにした。

■レメディが血糖値に与える影響は?
ホメオパシーのレメディは一粒数 mgから数十 mg程度であると考えられるが、これを数粒飲んだからと謂って血糖値に与える影響は微々たるモノだろう。おそらく、血糖値を1mg/dlも上げない可能性が高い。
また、砂糖(ショ糖)はグルコースとフルクトースがグリコシド結合した化合物であり、半分はフルクトース(果糖)であり、グルコースが重合したデンプンに比べ、血糖上昇効果は低い。
さらにレメディには乳糖から成るものもあり、こちらは更に血糖上昇効果は薄い。つまり、レメディを糖尿病者に云々という主張は妥当性の無いものであると考える。もし、この事をわかっていて書いているのならば、それは詭弁*1である。ホメオパシー自体に問題があったとしてもこの主張(疑問)は妥当性の無いものであると考える。
■逆にこんなのも
しかしながら、ホメオパシーを推奨するサイトでは糖尿病などで砂糖摂取に抵抗のある方に対してこのようなアプローチを行っていたりもします。

http://www.holistic-t.com/page020.html
糖尿病などの原因で砂糖摂取を気をつけている方の場合は、キシリトールなどの砂糖代替物を使ったレメディもあります。

実際にキシリトール原料のレメディなどもあるみたいだ。

効果のない代替療法を行う事で、気にする必要の無い砂糖玉による血糖値上昇に悩ませられるというのはどういう事だろう。もし、キシリトールのレメディが高価であるとすれば、更なる儲けの種になる事だろう。アタマが痛い。

*1:妥当性の無い批判に対する反論は、批判された側の強力な武器と成る危険性があると思う。