ぶたやま亭で食べました

「ぶたやま亭で食べましょう」というブログを運営なさっているぶたやまさんという方がいらっしゃるのですが、その人が最近、サイエンス・ソーシャルカフェ「あたしのために」立ち上げました。という事らしいです。

ところで、その第1回目が先日3月10日に行われたのですが、なぜかどらねこがお呼ばれいたしまして、お初をいただく栄誉に与りました。いや、なんで他人事感ありありな文章なんでしょうね。

当該イベントの告知はぶたやまさんのブログにて紹介されております。

サイエンス・ソーシャルカフェ「あたしのために」をスタートします。
明日はその第一回目の日。
これまで、放射線を学ぶ小さな勉強会「あしたのために」というものをやってきていたのですが、ここへきてもう少し、視野を広げてみたいなと思ったのがきっかけです。
twitterでは色々な方とのご縁がありました。それを少しリアルでもやってみたい。

明日のためには公共が意識されてますが、アタシのためだと、個人が強く意識されますね。どらが普段から感じている事は、一般的な個人では、自身を含めた家族の生活がきっちりと確立していたり、私生活にある程度の余裕があって初めて公共を意識できるんじゃないかな、ということです。いや、勿論全然公共を意識してないなんて事はないのですが、強い正義感に基づかないような社会的活動を行うには、そうした余裕が大事なんじゃ無いかな、と思ってるわけです。
まずは、アタシが安心して、ようやく他の方にも安心していただけるお話しができるんじゃないかな、という事ですね。なので、どらねこはこの申し出とタイトルを見て、二つ返事*1受けさせて貰いました。


■当日レポート
当日のレポートというか感想はぶたやまさんのブログに後ほど掲載されるでしょうから楽しみに待ちたいと思いますが、その前に当日のダイジェストというか、ぶたやまさんのメモとどらねこの記憶を頼りにした注釈を入れた生々しい文章を掲載したいと思います。
体裁も汚いですが、当日の事が色々想像できて面白いと思いますので、興味のある方は見てやって下さい。


■生々しく掲載
以下、当日のメモと注釈を記します。黒字がぶたやまさんのメモで、赤字がどらねこの補足です。





【平成25年3月10日「食の安全のウソとホント ?食と健康」どらちゃんとはなそう!】

マーガリン、本当に悪いものなの?
マーガリンてなんだろう。知らないままいいとか悪いとか、信じてしまっていいのだろうか。
何故悪い(と思われている)のかを考えてみよう。
脂:バターみたいな脂  バターみたいなものをつくりたいというのが出発点。日持ちがする。マーガリンにも規格がある。
バターは牛乳が原材料マーガリンは植物油が主、魚の油、バター以外の脂を使ってバターみたいなものをつくろうとした。
マーガリンってどうやって作られている
トランス脂肪酸 がマーガリンを作る過程にできてしまう。マーガリンにはトランス脂肪酸がはいっているけど、必ずしも(多量に入っているわけではなく、製品により大きな差がある。バターよりも少ないものもある)入っているわけではない。
工業製品だということ、関する不安。

ウソをつく場合 嘘で、一人だますのは楽 二人以上は難しい 大勢だまされているウソは嘘だとわかる。大勢にウソをつくのは損。ウソをつくのは損である。(社会的立場がしっかりとある場合やそれが活動に重要な場合)
世間をだまそうと思う方がリスク

マーガリンが本当に悪いものなのか、

誰かの健康にとっては害になるかもしれない。誰かにとっては悪い食べ物。それはまた別の話。

悪いことといいことの両面がある。

なんとなく悪い(嫌い)商品のわるいところってみつけたくなる。
嫌いな人の悪いところは見つけたくなる。
ひっぱりだしてくるから。

白砂糖が嫌われる理由
色々な方向から責められている。精製されたものがなぜ嫌われるのか。
茶色い砂糖と白い砂糖 ミネラルの差  黒糖は使いづらい。
粉砂糖には添加物が入っている。コーンスターチ 食品添加物の定義:食品に添加されているものは全部添加物
上白糖の添加物食品添加物とは違うショ糖に添加したものという一般的な意味での添加物)ビスコ(転化糖液のこと。全体にふりかけてある)
ラニュー糖:精度(精製度)が高い
精製するということはどういうこと? サトウキビをむいて煮詰める。純度の高いもの。ショ糖に一番近い(店先に並んでいるもの的に。ザラメも同様)ものがグラニュー糖
ミネラル:金属原子→(実は明確な定義が無くて、元素そのものという感じなのだけど、栄養学的には、タンパク質、脂質、炭水化物を構成する元素を除いたものをミネラルとする傾向がある。また、人体に必須なミネラルだけをさして話す場合もある) 
黒砂糖 (サトウキビ汁を)精製する過程でカルシウム水酸化カルシウムを中和目的で)を入れる。「カルシウムたっぷり」(結果的に精製糖よりも多くなり、それをうたい文句にしているケースもあった)というのはそのせい

「量」について考えてみる

砂糖:楽しみのためのもの。嗜好品。ミネラルがはいっていなくて損をするか?どうだろう。
毎日ちょっとずつとれる?

色々なものを食べることの意味。

精製された食品ばかり食べる:知らないうちにミネラルが入っていたものをとらなくなる
でも砂糖は? 嗜好品にまで求めるか否か。

砂糖の害とは:ほかの食べ物を食べる分の栄養を砂糖で補う場合に出てくる。

さとうはからっぽ(ほぼ炭水化物としてのエネルギーだけ入っているイメージ):砂糖でおなかいっぱいにしてはいけない。とらなければいけないはずの栄養素が不足してします。

注意!砂糖の取り方:液体と固体との差
ポカリスエット:スポーツドリンク 
(暑いときや運動したときなどには)水と塩分(ナトリウム)が汗と一緒に流れてしまう。体の中の水分(おおまかに分けて細胞内液、細胞外液には、色々な物質がそれぞれ特徴的なバランスでいつもほぼ一定の割合で溶け込んでいて、水だけが失われたり、ミネラルだけが失われるなどしたら体調が悪くなったり、生命の危険すらある)のバランスをとるために。濃度の問題。水が減るとミネラルも奪われて、両方が体に悪影響を与える。水と塩をとる。水だけとると薄まってしまう。
スポーツドリンクだと塩分足りない。ほかのものがたくさん入っている。登山家の方が開発。開発当時はあんなに甘いものではなかった。味がよくないと売れない。感覚的なもの。(のーとんさーどさん情報)

砂糖(果糖とブドウ糖)を液体でとると体内でブドウ糖濃度が急激に上がる(どちらかというと糖尿病の人やインスリンの効きが悪い人について)。血糖値があがる。噛まない、おなかにたまらないからたくさん飲んでしまう。固形のものよりも量が入りやすい。食事中以外に飲むためにたくさん摂取しやすい。
液体で飲む習慣がある人ほど食生活が乱れている。
目に見えないうちにたくさんとりすぎてしまう。

甘い食べ物は魅力的だからとりすぎてしまうのは注意。悪いものではないけど、量(と食べ方)の問題;

砂糖の害:70年代くらいから言われている。
印象とは?:ほんとにそうかもしれないけどちがうかもしれない。見たものがほんとうにそうかはわからない。
荒れている子供たちというのは、食生活が荒れている?
荒れる食生活って?こどものかかわりの薄さ?

砂糖の害を述べた論文はない実証しているキチンとした論文は無く、論文がでていたとしても、否定されている。

食生活の乱れ:

砂糖の(体内での)動向については(問題とされているような事については)調べられている。調べつくされている。

精製したされたものは美味しい。→おいしいものを作るときに精製されたものを使うのは便利。

化学調味料について
どらねこは味がキライ。マズイ(元々が美味しくない食品に多量に用いたり、直接なめた場合など特に)
化学調味料についての調査もある。健康影響は見られなかった。
食べ物は有限だから、ものを美味しく食べるための工夫というのはある意味いいこと。
安価な材料を美味しく食べる工夫。

食文化の破壊に化学調味料がでしゃばりすぎてはいないだろうか。害はない。

ただし、量がいっぺんに体の中にはいってきてしまう可能性がある。砂糖の話と同じく、添加物についても言える。

添加物:コンビニ食ばかりたべている→もし健康を害したとしても添加物のせいではない。

目を光らせることとありもしないことをもちあげるのとは、別。

ダイエットは有効なのか
いろいろなダイエット方法があれば、新しい方法は出てこない。続けられない。だから新しい方法がでてくる。

本当にダイエットする必要があるのか。女性の理想体重とは!?
若い人ほど、痩せていれば痩せていればいいという考え方。
BMI(ぼでぃーますいんでっくすであり、指標であるため、実際は標準の体重でも無い目安)
国民栄養健康調査 (若い世代の女性は)たべている量が少ない。見た目だけの理想と健康とは結びつかない。
痩せすぎると何がいけない?→ビタミン不足:必要な栄養素をとるためには、それなりの量が必要
栄養士は減量計画を立てる際に、全体のエネルギー配分が必要
(肥満の減量ばかりがクローズアップされることが多いが)高齢化社会では、やせすぎの方が問題
(タンパク質不足では)体の免疫細胞が(十分に)作れなくなる。
体が炎症を起こした際に、体にたくわえがないと戦えない。

ダイエットをする前に、自分がする必要があるのかないのかを考えた方がいい。

糖質制限ダイエットについて
糖質を減らすということ:食事療法
ダイエットという言葉:食事療法 痩せるということでは直接ない

痩せる・血糖値が減る→長くやると危険:死んでしまう人が結構出た。危険なのではないか

糖尿病改善のためにやる。健康な人が長期間やると害があるの?

ここでは体重制限の話に絞る。
糖質=炭水化物(おかしごはん)の代わりに タンパク質・脂質をとるということ。つまり、ごはんを減らしておかずをたくさんたべる。
実際には? 同じカロリーで内容が違う。両方の比較をした。(ごはん多め・おかず多め)
6が月くらいの実施ではおかず多めの方が効果が出た(痩せた)。でもそれ以降は差がない。

糖質が少ない食事をすると、脱水する。
タンパク質は消化吸収しにくい。一番熱を出すのがタンパク質
同じ量食べていれば、タンパク質をたくさん食べればやせるかも?→合計のカロリーが同じかどうかは疑問(←?本人もどう語ったか忘れたがそうではない)
いつもの食事バランスが崩れて、その分が体重に影響が出た可能性がある。
腎臓が悪い人というのは、タンパク質制限が必要。病院に行っていない人も多い(いるし、気がついていないこともある)
腎臓が悪い人が知らずに糖質制限してタンパク質多く取ったらどうなる??

若い人にとって痩せるということはとても大事なこと。健康より痩せることが大事だという人もいる。(だから難しい問題である、栄養学的な考えだけでは解決できない問題という文脈で)

酵素の話
朝の生ジュースとか・・・。
酵素→意味ない。はっきりいって意味ない。

酵素ってなんなの?
酵素:タンパク質でできている。体の中(文字通り、食べものからとった酵素がそのまま血液中などでという意味。消化管は身体の外)酵素が効くってありえない。
加熱したほうが人間は消化しやすい(全てとはいわないが)
生食のいいところ、加熱食のいいところをそれぞれとる。
トータルで見るということ。

(食品に含まれている)酵素は色々なものがあって、(どれがどのように働くかは)よくわからない。
良く働く(事が期待される)酵素でも、おなかに入れてしまえば胃で壊れてしまって同じ。(中には胃酸に強く、消化管内で働く酵素もあるが、それが悪さをするような事例もあり、コントロールは上手にできないと考えてOK)
→じゃあ、それって意味ある?

紅麹・サプリについて
紅麹って?食品の酵母 色素  紅麹はお米が大好き 抽出して色素として使う。とうふようの色(これ教えてくれたのだれだっけ?えびさん?)
天然のものから抽出したものだからもてはやされている?
(紅麹に含まれている成分がコレステロール改善効果を持つという文脈。その理由はモナコリンKという物質が含まれているから。それを抽出したサプリが出ている。実は、モナコリンKの働きは、スタチンというコレステロールを低下させる薬と同じようなメカニズムである。それは効くのあたりまえだよね、でも・・・)

(伝統の食品だから安全か、日本人には適している食べものがあるのか、という文脈で)日本人が外国人より腸が長いというデータはない。腸が長い人の方が穀物食に適しているというデータもない。

酵素:食べたものを分解してくれる。どんな酵素をもっているかによって、どんな食べ物を適しているかどうかが決まってくる(人間は人種によってもさほど違いはないが、さほど重要でない栄養素については違いがあるぐらい、動物としての食性の違いが現れるような差異は当然ない)

草食べている動物は腸にそれにふさわしい腸内細菌を飼っている。

伝統の食品+新しい成分(これが魅力があるらしく持てはやされる。実は研究者も好きなひとけっこう居るの)

紅麹だったらたかが知れているけど、サプリメントだと(有効成分であるモナコリンKが)大量摂取(純度を高めていたり、どれぐらい入っているか商品によってバラバラ、品質管理も薬剤の様なキチンとしたものでない)できてしまう。だからサプリの使用は慎重に。

アレルギーについて
牛乳のアレルギー:小さい子の方が出やすい。アレルギーの割合が高いから(年齢とともに緩解する傾向が牛乳アレルギーでは多い)。お医者さんの指導のもと増やしていけばいいと思う。嫌いだったら無理して飲む必要はない。
卵に関しても同様。卵の方が重篤に出やすい。
西洋風の食品ばかりが悪者ではない。そば等和食にもある。どの食品(タンパク質を含む)にもアレルギーの可能性はある。
重篤でなければ、少しずつならしていくことも可能。専門家と相談しながら。

アレルギーと添加物
関係ないかもしれないし、関係あるかもしれない(大抵の物事はあるとかないとか断言は難しい、断言します!)
アレルゲン自体はタンパク質がほとんど。だから添加物の可能性は低い。
心配しすぎによるストレスというのも大きい。

乳酸菌サプリがアレルギーに効くか
おすすめしているだけで効果があるということは(広告や商品紹介を見てもどこにも)書いていない。(大手のものはたいていそう、よく分からないチラシだとそんなのもあるけど、実は薬事法違反案件かも)
「解釈したのはあなたです。」(ということ)
「効く」とかいてあるサプリはある。
グルコサミンの例:膝をぐるぐるすることができない人が飲むんじゃないの?(飲んだ後あんな事やったら本当に悪い人は)悪化させるかも。
企業の誠実不誠実:もしかしたらよくするかもしれないし、ないかもしれない。
膝に直接打てば効くかも。
飲めばなんとなく効いた気になる。

トクホ
ぶっちゃけ:インチキ商売の片棒を担いでいる(結果的にそうなってしまっている)部分もある。良くない部分もある。
健康食品というのはなにも根拠がない。ただ、トクホは論文出さなくては行けない(大した内容ではないけど一応)
専門家のアドバイスのもとに使ってみるのはいいかもしれない。そこだけに頼るのはよくない。

魚は大丈夫?(放射線の話)
アイナメの高い値。kg単位であるということ(なので実際に日常食べる量だとどれくらいの線量になるのかということ)、毎日どのくらいの量をたべるのかとうこと。
身近でたくさん食べるもの(米等)に高い値がでたら「ちょっと身を乗り出す」くらいはしてもいい。
ただ、めったに食べない魚はどうだろう??これも量の問題。
専門家に任せる。
不安なとき、何かしたくなる。気になることがあると何かしたくなる。
何かしたくなったら、何かしてみる。

(こうして慌てたり、心配する人がでるのは大変な状況の時には仕方が無いこと、という文脈で)自分が安心だから、国全体のことを考えられる。
自分が不安なら、国のことまで考えられない。人の不安をわかってあげられる余裕はない。
不安はしょうがない。安心してきたら、次のアクションに。

卵・牛乳を使っていないことをウリにしている(マクロビの話)
マクロビの考え方。菜食。
マクロビの考え方:いいところとわるいところがある(とはいうものの、この考えは真理であると宣伝しているわけで・・・)
守りすぎると悪性貧血。
海藻が多い食生活とは:重金属(ヨウ素ヒ素)の取りすぎ
一食単位だと何も問題はない。でも続くと・・・・。
そういう場面(マクロビを強く信じている人や話)に遭遇したらどうするか:予防薬 (実はオカシナものだと)知っておくことが大切
菜食主義:相当気を付ければ、サプリ等で栄養を補うことは可能。ただ、コントロールはとても難しい(主義や信仰上実施なさっている方は、そのあたりを十分に気をつけて行っている事が多い)

人類がほしがる必要とする未知の微量栄養素ってある?
あると思うけど、知らなくても平気だったのだから、あってもたいして意味ない。優先順位は低い。
脂肪酸とか。(口から食べる事ができない人に提供する輸液に糖やアミノ酸、ビタミン、ミネラルを入れているのに、健康を維持できなくなった→未知の栄養素の発見。その中に脂肪にはビタミン的な働きをするものがある事が分かった、というような話)
自分の体をどうするか、自分次第。知ること。


【質問】
砂糖が体を冷やすって言われた・・・。

砂糖は小腸に入ってから吸収される。だから、すぐに(5分とか10分で)「冷えた」と思うのはただの暗示。ないものもあると思いこんでしまう。実際に証明はされていない。
(これの元となる考えは陰性のものは身体を冷やすという考えが影響、またはそれと類似の主張をするマクロビの影響、後者の影響を強く持つ人もけっこう居る)マクロビは陰と陽。砂糖は陰性。(放射線は)極陰性、(食塩は)陽性。
一つの健康法にはまらない、ということが大事。

懐疑主義と猜疑主義
(ホントは難しい話なのだけど・・・、何でもかんでも疑ってしまう、世の中はみんな騙そうとしているとかそんなのは猜疑で懐疑じゃ無い。懐疑は矛盾に見える事があれば調べてみるとか、自分にとって優先順位の高い大事なものなどは批判的に検討してから採用するとか)

小さい子供の朝ごはんがスムージー
子どもは、胃酸が少ない(胃の酸性度が低い)→消化に悪い(生の食べものという意味で)、胃腸への負担(食品中の有害微生物を胃酸で殺せない)
スムージーは悪くなりやすい。クラッシュ→自分の酵素で分解を始める。細菌が繁殖しやすい。





■そんなわけで
今年度はぶたやまさんのカフェも含めてなんと3回もお話しをする機会をつくって頂きました。
こんなどらねこですが、皆様の役に立てるような事があれば、できる範囲でお話しをしに行く時間を確保したいと思っております。これに懲りずにまたよんで下さいまし。

※追記※
カレーとローストビーフごちそうさまでした。ぶたやま亭は評判通りの美味しさです。

*1:一部脚色あり