すごいぞ!やさいーズ



どうも久しぶりです、どらねこです。
最近は管理栄養士成田崇信としての活動が多いのですけれど、心は今でもどらねこです。
先日、どらも共著に名を連ねる「各分野の専門家が伝える子どもを守るために知っておきたいこと」がでたばかりですが、今度は監修本が発売となりました。
「すごいぞ!やさいーズ」とはどんな本なのか、どらの目からみたやさいーズのヒミツを紹介しようと思います。


■どんな本なの?
幼児から小学校低学年までをターゲットにしておりますが、野菜嫌いに悩む親御さんにもオススメです。
なぜかといいますと、大人ページも巻末に用意されているからなのです。
−一例を紹介しましょう−

Q 好き嫌いがある子となんでも食べられる子の違いは?
A 個性です

もちろん、本文では丁寧に説明し、親の責任でもないし、子どもが悪いわけではないのですよと説明をしています。

子どもページは、食卓に登場することが多いけれど、苦手な子が多い野菜をかわいいキャラクターにした図鑑になってます。
こういうの類書あるよね?
と、思う方も多いと思いますが、この本は一味ちがうんですよ。
食育でよくあるのですが、野菜の健康効果をうたって、食べるとこんなに良いことがあるよ、だから食べようねという黄金パターン。この本も一見そのタイプなのですが、なるべく誇張表現は避けて、栄養学的にも妥当な野菜パワーを紹介するようにしております。
例えば、リコペンとかポリフェノールとかを紹介するときよくあるのが、抗酸化作用とか病気を予防する効果が!という説明ですが、本書では、きれいな色だね、というだから何(?)という説明がついていたりします。
子どもが抗酸化作用を期待して野菜を食べるというのは意味不明ですし、抗酸化作用が健康に結びつくかどうかも疑問だからです。
栄養学的になるべく誠実に、でも子どもが読んでも面白いものを、と説明文にも気を配りました。
その他、野菜の色素で実験とか親子で料理を楽しむ工夫など、野菜を好きになるきっかけになりそうなお話を盛り込みました。


■次のステップへ野菜の栄養成分の説明ではウソは無く、誇張もなるべく少なくなるよう配慮しておりますが、これは子どもが次のステップに進むときに混乱させたくないからです。
特定の食品成分をとると病気が治るとか、アレルギーが改善する、といったような食品成分などに薬のような効果を期待する人は多いと思います。テレビをつけると、いわゆる健康食品のCMがたくさん流れ、それをとることでもっともっと健康になると思わせるような内容が説明されています。ドラッグストアの店頭には、そのような商品が大量にならび、健康志向の人の戸棚には健康食品がずらりと並んでいたりします。
こうしたものを違和感なく受け入れてしまう理由の一つに、野菜のビタミンやミネラル、微量成分をとると健康になるというような、誇張されたお話に小さい頃から親しんできたというのがあるのかなと、どらは思ってます。
本書で野菜と栄養の面白さを感じていただき、将来、栄養学にも興味を持っていただけたら、なんて夢想しております。
「管理栄養士パパ」や「各分野の専門家」といった本のように当ブログの読者が読んで学ぶところは少ないと思いますが、同業者の方や食育にかかわる方には結構ヒントになるのではと思います。
店頭で見かけたら、ぜひぜひ手にとって見てください。
では、よろしくお願いします。