塩分本当に控えてる?

ヨーロッパやアメリカでは塩分を控える事に熱心みたい。確かに、塩分を減らす事で死亡率が改善される事がいろいろな研究で示唆されているから当然なのかも。
塩分と謂えば、日本人はしょっぱいモノを昔から食べてきた影響からか、未だに1日平均摂取量が10gを超えていて、少なくとも優秀とは言い難いでしょう。
でもまぁ、冷蔵庫が普及してからというもの、必要に迫られて行う塩蔵食品から解放され、戦後まもなくの頃は1日25g以上摂取するヒトが珍しくなかった東北地方の方でも、1%いるか居ないかの水準になり、大きく改善されてきたとは謂える。
しかし、冷蔵庫が普及し、流通網が整備されて以降は食塩摂取量の改善傾向は鈍化しているようなのだ。
どらねこの手元にある、国民栄養調査及び国民健康栄養調査の結果を参考に食塩摂取量の変化を表として纏めてみた。

この表を見る限りでは、1975年に平均13.5gであった食塩摂取量は、2008年に10.9gに改善されており、1975年水準の80%にまで、食塩摂取量低下させる事が出来ている。
厚生労働省をはじめとした減塩施策の成功によるモノなのでしょうか?猜疑論者(?)のどらねこは少し違った角度から塩分摂取量を眺めてみる事にした。

上記の表はエネルギー摂取量1000kcal当たりの食塩摂取量を計算したモノだ。
詳しくは考察しないが、思った事や表だけでは見えてこない気をつけたい点を列記してみる。

■ 2000年の調査では栄養価計算に四訂日本食品標準成分表を用いていたが、2001年調査からは五訂の成分表を用いている。



■ 日本人のエネルギー摂取量は食塩摂取量と同じく、減少傾向を続けており、1975年に2226kcalであったエネルギー摂取量は、2008年には1904kcalにまで低下している。
■ エネルギー摂取量が減っていると謂う事は、食べる量も減っている事が考えられる。
■ 食べる量が減っている理由に運動量が減っている事が関係しているかもしれない。
■ 運動量が少なければ、発汗も少ない事が予想される。
■ 1歳以上の総数であり、成人の塩分摂取量はこの数字より大きい。
■ 摂取エネルギー当たりの食塩摂取量は1975年の水準とたいしてかわりがない。



このエントリが皆様にとって、なんらかの参考になれば幸いです。