そらめめちゃん

※【このエントリの半分以上はネタですので、そういった内容を好まない方は読み進めないことをオススメします】



えーと、図書館はこっちだったかなぁ・・・

「あ、どらねこさん、こんにちは。こんなところで何をしているんですか」

どらねこ「えっ、あ。モニョ子さんじゃないか。君こそこんなところで・・・て、もしかしてここの大学生なの?実は、ちょっと文献の複写をお願いに来たんだよ」

モニョ子「へぇ〜、そうだったのですか。こんなところで会うとは奇遇ですね」

謎の声「モフモフねこさん、かわい〜〜。モフモフっ!」

「もふぅ〜、なっなんなの?たったすけてー。あっあっ、そこはだめー」

モ「そらめめちゃん、やめてー。中身はただのオジサンなのよソレ。早く離れて!」

謎の少女「きゃっ!離れてくださいっ!不潔です」

「なんか色々ヒドイなぁ〜、折角のハグなのにオジサン泣いちゃうよ。因みにこの子*1だあれ?近所の小学生?」

「ちょっと、どらねこさん失礼ですよ。私の同級生の空美さんです」

「ええっー!どっ同級生?ソラミさん?でも、ついさっきそらめめちゃんって呼んでなかった?」

「ええと、いまもそうなのですけどちょっと早とちりなところがあるでしょ、この子。だからしょっちゅう文章を空目するんです。だから、そらめちゃんとかそらめめちゃんって呼ばれてるんですよ」

「ふーん、でも空目くらいだれでもするんじゃない?」

「それが結構酷くて特にネコが絡むともうたいへんなんです。何でもネコに見えちゃうんです。ネコモフ病かもしれないです!」

「なによーっ、さっきから言いたい放題、それをいえばモニョだって腐女子でしょ。このまえベターリビングの認定マーク見て興奮してたじゃない!」

「もうやめましょうよ。だいたい空目なんて誰だってやってると思うよ。ボクもスローロリスゴスロリとよくそらめするし」

「寄らないでください!汚らわしい!!」

「あ、でもそらめめちゃんの空目は超越してるんですよ。さっきの講義でもらったプリントの空目がまた・・・。どらねこさん、これですよ」

・・・このイラストには、ほかにもふたつほど描かれている部分があります。その部分を指摘してください。

「さて、何の変哲もない問題に見えますけど」

「もー、やめてよね。不可抗力よコレは」

「このイラストはほかほかモフモフネコがいる部分があります。その部分を指でさわってください。って空目して、絵の中のネコを探そうとしてたんですよ」

「うーん、コレ重症かも・・・」

「ウルウル」

「あーいやー、空目は誰だってあるよ。あと、原因が分かれば減らすことも出来るんじゃないかな。

「そうなんですか?」

「なんか一時期わだいになってた記憶があるんだけど、あやまった文字が使われている文章でもほら、なんとなく意味をとって案外すらすら読めちゃうなんてハナシきいた事無い?こんな文章はどうかな、モニョ子さんも見てご覧よ」

やまだたろうくんこんにわわたしはげんきすでよ。おくやそくのおねかはたしかにわたしまいた とてもたしのいよるをおすしごくださいね。たうろくんならだじょいうぶだとしじんておまりす。

「なんとなくよめるんじゃないかな」

「あ、よく見るとめちゃくちゃなのによめちゃいますね」

「こうなるとどうかな?」

ふたきさんはこごまめぴぺっとのこうんあしゃで、ほぎょんょうのけきんゅうにおていはせりききんのしんしゅをはけっんした。しかししょよくうというこきょんのとぼしいだたいいしょじくりょうほうをしぽんうするなどほんよょういがいのぎょせうきにはぎもんをもれたている。

「これも読めるとおもうんだけど、専門用語の知識に乏しいヒトが読んだら、そのまま意味をとれないまま読み進めちゃいそうなきがするんだけど、どうだろう?」

「あーたしかに、そうかも。最初の方がよみやすかったかも」

「単語や文節の最初のもじと最後のもじがあってさえいればなんとなくよめちゃうんですね。でも、専門用語とか元々知らない単語などが混ざっていると読みにくくなっちゃうとおもうのね」

「あまり知らない分野の本を読みにくいのはそれも関係しているのかな。勿論、それだけじゃ無いとはおもいますけど」

「文字を読む時って、一文字一文字を完全に追っているとは限らなくて、予測しながら読んでいるからなのだろうね、その予測は頻出する単語であったり、文脈に沿っての判断だったりするのだと思うよ」

「ケータイの予測変換みたい。モフとかでてくれるし」

「よく使う文字がでてくるから便利だよね。あと、こんな例はどうかな。ただ並べただけなら間違えなさそうな案内文だけど、状況次第ではそらめしそうじゃない?」



【トレイはこちら】 【トイレはこちら】


「漏らしそうなときはトレイをトイレと空目しそうな感じだし、トレイを返却しようと考えていたら、トイレがトレイに見えちゃうかも」

「そうそう、あと掲示してある場所も関係しそうですね」

「文脈もそうだし、読み手のこうあって欲しいと謂うような願望なんかも関係しているのかも知れないね」

「にゃるほど〜」

「自分はこんな期待を込めてヒトの文章を読んでしまう癖がある・・・など自分の傾向に自覚的になることである程度防げるかも知れないね。でも、こう謂うのは誰にでもあることなのだけど、文章の意味や解釈なんかについてはもうちょっと難しい問題があるかも知れないなぁ」

「どういうことですか?」

「文字の読み違う癖があるのなら、もう一度ゆっくり読み直すなどの確認方法で修正できそうだよね?」

「ええ、まあ大変ですけど」

「文章の誤読や曲解などが原因でもめる事なんかもネット上だとよくあるのね。でも、その誤読や解釈の違いなどもソラメのメカニズムと同じような読み手の願望や予測なんかも影響している気がするんだよね。一つのケースを想定してみるね」


ある文章を二人の人が読んだ場合をかんがえます。一人目は文章の書き手に対してコイツは困った奴だと考えていて、普段から意見の合わないヒトだとします。もう一人は書き手と仲が良く、普段からよく意見があうとします。両者が文章を読んで読み取る内容は果たして同じでしょうか。まぁ、同じように読み取られる事もあるかも知れませんが、おそらくですけど前者の方が文章が指し示している内容や書き手が意識した内容とはちょっと違った解釈をしてしまう事がありそうですよね。悪いように捉えてしまうかも。特に仲が悪い場合だったら、不特定多数人に対する批判を自身に対する非難と受け取ってしまう事もあるかもしれません。

「でも、それって、空目に比べると自覚的になれないから、そういった解釈の傾向から自由になるのは難しそうですよね。自分と考えが違う人の文章を読むときには特に気をつけなきゃいけないのかも知れないよね。どらねこも、『コイツゥ』と思っている相手の文章を読んでいて似たような形の漢字を空目して、見当外れの非難を書いてしまった経験があるんだよね。本当に申し訳ない事をしてしまったと、思っていていまでもたびたび思い出すんだ」

「微妙なところもありますけど、なるほど・・・と思うところはあります。そらめめちゃんも自分のくせを気にして読み直せば・・・って、そらめめちゃん?あれ?」

「ねこ〜、ねこ〜、ねこ〜!お庭にねこさんが〜。もふもふしてぇーっ!!」


ど・モ「ただのネコモフ廃人かも・・・」












批判批判が批判非難にならないように気をつける事はいっぱいあるのでしょうね。