きのこでうつ

(この記事はどらねこ日誌2009年4月25日掲載分に加筆・修正したものです)
■どらねこの野望
Doubletのちょっとピンボケという、知的好奇心を満たしてくれる素晴らしいブログ*1に、『バナナで釘を打つのに最適な温度』という記事があります。昔懐かしモービルオイルのCMで、「−40℃の世界ではバナナで釘がうてるのだよ」みたいな事を言っていた例のアレを実証してみせるという内容です。しかも至適温度がCMで述べたとおりの−40℃であることも突き止めております。たいへんお見事です。
このエピソードに痛く(誤字ではなく)感動してしまったどらねこは、その日以来ある野望を胸に抱き続けておりました。

「きのこで釘を打つ!!」

題して、「カチンコチンのきのこで釘が打てるのか?」をお送りいたします



■キノコ登場
実験サンプルは3種類*2、きのこ界から選ばれし勇者でございます。


とっても冷たい冷凍庫*3に入れてあげます。写真の通り、−80℃です。あ、誰だかの顔が写ってしまっておりますが見なかったことにしてください。



エントリーナンバー1・・・『エノキダケ

冷凍庫から出したところ、ちょっと触っただけでぽろぽろ崩れます。早くも嫌な予感がして参りました。




予想通りというか、なんというか、これぞ、まさしく「脆くも崩れ去りました」というヤツです。ご冥福をお祈りいたします・・・って、予想通りの咬ませ犬じゃないか!あやまれ、えのきさんにあやまれ!!



エントリーナンバー2・・・『しいたけ』

日本きのこ界の誇るスーパースターの登場です。果たして、エノキタケの無念を晴らすことができるのでしょうか。



「ボフっボフっ!!」

多孔質の彼には釘を打ち付けるほどの重量と硬度が絶対的に不足しておりました。無念の表情をみせる、しいたけさん。味噌汁の具としてよみがえってくれることでしょう。



エントリーナンバー3・・・『エリンギ』

誰がどう見ても本命は此奴です。他の2名様申し訳ございませんでした。



重量級ならでは破壊力、緻密な肉質は釘をものともしません。このように表面は少しずつ崩れてしまいますが、見事に釘を打ち込むことに成功しました。


■結論

「−80℃の世界ではきのこ(によっては)で釘が打てるんです」


恐るべし、−80℃の世界。わるい子も絶対にマネしないでね。

*1:最近は美しい鉱物写真を紹介する結晶美術館https://sites.google.com/site/fluordoublet/の館主としてのご活躍中です。

*2:実はもう一つ、コフキサルノコシカケも用意していたが、冷凍するまでも無く深く釘を打ち込むことができたため除外となった

*3:メタノールのバスで冷やせば簡単なのですが、バラバラになったエノキタケの回収が大変そうなのでやめました