パスカルの原理じゃないけれど

合意形成過程に於けるパワーバランスに対する配慮と謂うものが不足しているのではないか、という事を色々な場面で感じてしまう。


■不承不承
ニュースを見聞きして感じるような大きな問題もそうだけど、職場の会議で方針を決めるときだったり。
こうした配慮不足に対して今まで鈍感だったと謂うか、今でも鈍感などらねこなのだけど、どうしてここまで鈍感なのかしらと最近考えたりします。内心イヤだなぁと思いつつも、上司など権力を持つヒトに睨まれたくないから不承不承引き受けてしまったり、自分たちを不利にするだろう方針に同意をしたり。その時ってすごくいやな気分なんですよね。
ところが、似たような事をどらねこもやっているじゃあないか、とたまに気がついて愕然とするときがあるんです。おそらく、気がつくのはたまにだと思う。知らないうちにそんな事を平気でやっているのだと思うの。
つい最近感じたのは、これって「育児の時子供に対する対応から始まっているんじゃないか?」と謂うこと。ヤツらは理を尽くして(?)説明してもそう簡単にクビをタテには振らないんですよ。それに比べると権力にはめっぽう弱いの。

「○○をすると約束しないと、夜に絵本を読んであげないからね」
「毎日勉強すると約束しないとファミコン*1買って上げないよ」
「ちゃんと片付けしないとおやつあげないよ!」

いや、ホント奴らはこうした手法に驚くほど弱い。どうしても動いて欲しい場面だけ使おうと思っていた手法なのに、いつの間にか日常的に行うようになっているのである。こうやってどらねこもパワーバランスを利用して相手を操ろうとしているのである。まさに恐怖ですよ。子供の頃を思い出すと、自分もそうやって動かされてきたような気がします。
生まれてすぐにそんなのが当たり前に行われていれば、鈍感になっても仕方がないような気がしますし、知らず知らずのうちにその手法を習得していたとしても不思議はないと思います。



■連鎖を断ち切りたいけど
不幸な連鎖をとめる為には、子供にそうした嫌な体験を日常的に与えない事なのかなぁとも考えたのですが、その手法をやめて子供に対応する難しさ(いや育児苦手なので)を想像すると、それってずいぶん難しいよなぁとも思います。
さて、何処から手をつけたら良いのでしょう。少なくとも、どらねこだって同じような事をする傾向がある・・・そんな自覚はもっておこうかなぁとは思います。
自分の子供が自分と同じような手法で相手を押さえ込もうとしている場面を見て愕然*2とする前に知っておいた方が良い話だなぁと思いまして、結論もないのに書いてみました。

*1:適当なハードに置き換えて読む場面

*2:自分のダメさ加減に