『トカゲの尻尾切り』

トカゲの仲間には外敵に捕らえられたりしたとき、尻尾を囮のように切り離し、本体は逃げ去る・・・という行動が一般に知られている。
この様子を用いた慣用表現として、『トカゲの尻尾切り』というものがある。
これは、大きな組織などが世間から非難されるような問題をおこしたときに、本体に責任が及ばないように、末端の個人や部署などに責任の多くを転嫁し切り捨てるような行為などを指す表現として使用されます。
例えば、マンガなどで大物政治家が政治生命を失いかねない不祥事をおこした場合、部下である下っ端秘書などに責任を転嫁し、本人は罪から逃れ影響力を維持したまま君臨し続けるような状況に対し、用いられたりする。
最近では、某相撲団体の出来事や某薄める系代替療法の問題に対して用いられているのを見た。

でも、なんか違和感アリアリなんですよね。
そこで、こんな感じにツイッターで呟いたの。

日本でトカゲと言えば、ニホントカゲニホンカナヘビを指すことが多いと思いますが、両者とも外敵に捕まった場合などに尻尾を自切という反応を行い、尾をオトリ状態とし、本体は逃走する行動を観察することが出来ます。
実はトカゲの場合、自切による尾の切断は大きな消耗を伴うらしいのです。切断後に体調を崩したり、場合によっては死に至る事もあるという危険な行為らしいのです。
ですので、本体はのうのうと君臨し続けるような場合の例えとして使用するのには違和感があるのです。

・・・とは謂うものの、慣用表現なんだからそんなに歯鯨目くじらたてる必要なんて無いでしょ!「このキモヲタ!」なんて罵倒されちゃうかも知れません。
うん、そうかも知れません。だけど、コトバの印象からトカゲの自切反応に対する誤った理解を子どもに与えてしまうかも知れませんよ。
えっ、たいした問題じゃない?う〜ん、そうかな〜。
どらねこはトカゲの尻尾切りよりも適した動物の行動を用いた表現があると思うのですよね。
なので、無いアタマを捻って考えてみました。こんなの如何でしょう?

カニの脚切り

カニもトカゲと同じように自切を行いますが、尻尾は1本なのに対し、8脚ありますし、消耗も少なく数回の脱皮で元通りになるからです。
欠点は慣用表現としてはセンスに欠けるところですね。
『コレだっ!』という良い例えはないものでしょうか。
思いついた方はブコメ等で教えていただければ幸いですにゃん。