水銀暴露と神経発達

確かに重金属は怖いけど、水銀を悪者にして商売するヒトの方がもっと怖いとどらねこは思ふ。

食品安全委員会食品安全委員会に対し意見を求められた案件
http://www.fsc.go.jp/hyouka/iken.html#04
『魚介類に含まれるメチル水銀について』という項目で、文献を集め検討された結果が報告として纏められている。

http://www.fsc.go.jp/hyouka/hy/hy-hyouka-methylmercury.pdf


国立水俣病総合研究センターにはこんな資料もありました。
『平成18 年度 水銀による環境汚染問題の現状と今後の対応に関する研究班』 メチル水銀を中心とした水銀の健康影響と国際的水銀汚染問題に関する研究レビュー
代表研究者 佐藤 洋(東北大学医学系研究科教授)
http://www.nimd.go.jp/kenkyu/review/h18_mercury_analysis_review.pdf



先に挙げた、『魚介類等に含まれるメチル水銀について』には、1980年代のセイシェルに於ける毛髪中水銀濃度のレベルは平均して日本人よりも高いが、そこでのコホートスタディでは毛髪水銀濃度と神経発達に明確な関連性は認められなかった事が述べられている。

資料16−17より
( 本調査 )
出生後6.5ヶ月検査
DDST-Rでは、異常群が3名(0.4%)、異常が疑わしい群が11名(1.5%)と少なくいことから、分析不能と判断された。
Fagan infantestでは、重回帰分析の結果、共変量を調整後には、妊娠中の母親毛髪水銀濃度と児の有害な神経発達に関する検査結果(FTII)との関連がみられないことが確認された。
出生後19−29ヶ月検査
BSIDスコア-では、19、29ヶ月のいずれにおいても、水銀の影響は検出されなかった。
29ヶ月のBayley infant behavior Recordにおいて、activity level(男性のみ)が水銀曝露の増加に伴って減少した。このエンドポイントのみ水銀の胎児期曝露と相関がみられた(Davidson et al.1995(12))。
出生後66ヶ月検査
66ヶ月において、有害な結果と出生前、出生後のメチル水銀曝露とは、関連がなかった。出生後の水銀曝露が最高値の群でよい(benefitical)結果を示しているものもあった。重回帰分析の結果もこの関連性は保たれていた(岡ほか2004(84))
出生後9歳検査
2つのエンドポイント(男児での非利き手でのペグボード差し(時間:秒)とCTRSの多動指数)のみが、出生後のメチル水銀曝露と関連があった。子供の発達に影響与える共変量がエンドポイントに適切に関連していた(Myers et al.2003(59))。

ワクチンや食事由来の水銀が原因で自閉症など子供に様々な影響を与えているので、○○療法で、とか排毒を、などと謂う連中はこういう資料ちゃんと読んでいるのかな。ちゃんとコホートスタディ行われているんだよね。
しかも英語じゃないよ、日本語で読めるんだよね、言い訳できまい。陰謀論持ってくるしかない?