自分に必要なもの

電力が戻り一日が経ち、此方は表面上ほぼ平素と同じ静けさを取り戻しております。沿岸地域の皆様は今も不安な生活を送っていらっしゃることを考えると自分の幸運を実感するところです。
停電中も大きな混乱が無かった事は素晴らしいことだなぁ、と今になって思います。街中の信号機が停止し、警察官の交通整理も無い交差点でスムーズに交通が出来ていたことも素晴らしいと思いました。
■仕事のこと
今日は職場で今後のことなどを話し合ったりしたのですが、一番の懸念事項は食料でした。数日分の蓄えはあるものの、今後の入荷予定が完全に未定だからなのです。何とか食材を確保する算段をつけ、集まった食材を用いてなるべく長い期間をまかなえるような献立を考える作業などを行わなければなりません。
もう一つの懸案は、燃料の問題です。こちらは3月でも夜は氷点下となる地域であり、暖ををとる為に大量の灯油が必要になるのです。灯油の備蓄量を考えると3日分ほどです。今後の供給が此方も不明である為、日中の暖房を我慢し、お湯の使用もなるべく控えるなどの対応で見通しが立つまで過ごさなければなりません。それでも限界があります。こちらの方が食料よりも切迫した問題かも知れません。
■市民生活のこと
個々人の生活でも食料と燃料の問題は深刻です。
給油所では一人当たり10リットルなどの制限をして販売している状況ですが、長蛇の列ができ、午前中で売り切れてしまうところがほとんどでした。我が家は運良く給油することが出来ましたが、今後生活の足が無くなる家庭も出てくるかも知れません。
食料については、地震当日から電源の無い状態でも手打ち計算で暗い店内でも販売を続けられておりました。こちらも長い列をつくる客に手際よく応じ続ける店員さんが印象的でした。
電力が戻った現在、冷蔵庫も使用できるようになったせいか、買いだめに走るヒトの姿も多く見られるようになってきました。中には一人で数万円分も購入する方もいらっしゃいました。
勿論、必要な食材を確保するのは大切な事ですから、そのキモチは理解出来ます。本当に必要なのでしたらそれで良いでしょう。ですが、生鮮食品については早めに食べないと悪くなってしまうものも多数存在します。悪くなる前に食べきれる算段があるのでしたらよいのですが、そうでないのでしたら必要とするヒトに行き渡るようにちょっと控えめにして頂けたらなぁ、と思うのです。
こんな状況でも混乱の無い店内ですので、もうちょっとを期待してしまいます。
不足を気にせず食品を購入できることの幸せさを思い出しつつ、この状況が収束した後も現在の気持ちを忘れないよう、メモを残しておきます。