メレンゲが腐るほど

(この記事は旧ブログどらねこ日誌に2009年02月19日掲載した内容に若干の加筆修正をおこなったものです)
意味深なタイトルすみません。メレ子さんのブログを読んでいいにゃ〜と思いながら、その人気にあやかろうという魂胆です。


■有名パティシエ大いに語る
10年以上も前でしょうか、結構有名なパティシエさんとお話をしていた時、ムラング細工*1のコツなどの話になりました。どらねこはその頃、製菓に凝っていて、しつこくいろいろと教えていただいていたのです。
パティシエさん曰く、メレンゲを作るときにきめ細やかな泡を立てるには卵白のコシが弱い古い卵、そして銅製のボウルを使用すると良いとのことでした。
実際、手で泡立てる場合には、新鮮な卵はかなりの労力を要するのに対し、古い卵は比較的短時間に泡立てることが出来るんですね。
これらは経験則から導かれたものだと思いますが、実際には銅のボウルだけでなく、銀や金のボウルでも良好なメレンゲが出来ることが確認されています。
この現象は、金、銀、銅が卵白タンパク質中のチオール基と結びつきやすい事で説明がつくとされます。チオール基同士がくっつく力が強すぎると折角できた気泡を壊す元になるので、結合を弱めてあげるとちょうど良い泡が出来るのでしょう。


■良い卵白はどうやって手に入れる?
ところで、上手なメレンゲを作るための卵白はどうやって調達するのでしょう。

オーブンの側においとけば、一週間くらいでちょうど良くなるよ



ええっ、それって本当に大丈夫ですか?

本当はもうちょっと放置して、腐る寸前くらいのが一番良い泡なんだけどね

これが美食の世界なのかもしれません*2

*1:メレンゲで様々な形をつくり、それをオーブンなどで乾燥させてつくるお菓子の飾り

*2:細工用だから良いのかしらと思いつつ、たしかフィナンシェもそうやってつくっているといっていたような・・・