にやにやへらへら



Webマガジン 月刊ヱニシ10月号に掲載されている
「須く「須く」は「べし」と結ぶ べし」
という記事を読んだ。
記事のURLはコチラ→http://www.yenishi.com/magazine/mag1210/mag1210.html であるが、ページをめくっていかないとお目当ての記事に到着出来ない仕様なのですこし不便に感じた。

さて、どうしてこの記事を読んだのかと謂いますと、どらねこのオトモダチであり、とらねこ日誌の記事でも幾つかお手伝いをして頂いた事もある黒猫亭さんの連載であるからだ。
10月号に掲載されているのは第三回で、「にやけた若衆はなよなよと薄笑いを浮かべる」と謂うタイトルだ。

先日行われた、「国語に関する世論調査」の結果に於いて、多くの方の目を惹いた「にやける」の誤用(?)を話題に言葉の歴史性や変遷の意味などについて論じたものである(とどらねこは解釈した)。

どうも「にやける」の本来の意味は男色を売るような若衆のなよっぽい様子をあらわす言葉であったようだ。そうなると元の国語に関する世論調査では、『本来の意味で使っている人が14.7%』という結果であったそうなので、どらねこってにやけたヤツだよな〜、なんて元の意味で使っている人が10人に1人以上の割合でいる事を想像して驚愕したわけだ。
おそらくなんだけど、元の「正しい」とされる「意味」を識っている「人」が「空気」を「読ん」で「答え」た結果なんだろう*1


■にやにや
とはいえ、現在では「にやにや」している様子を現す言葉として定着しているし、その経緯から考えてもそうおかしくないだろう、という感じで記事はまとめているのだが、なるほど同感だな、とどらねこも思ったわけだ。
思ったワケなのだが、ここで別の事がアタマに思い浮かんだのだ。
どらねこは北東北のそれも青森県という東北最北端に住んでいたりして、そこの高齢者間で飛び交う方言は異国の言葉だろ?というぐらい超絶難解なものなのだ。
その1つに「腹にやにやしてまいね」と謂うものがある。
腹が笑っているのか?しかもまいねって何だよ、ドイツかよレベルである。
これは「お腹に鈍痛があって困ってしまいます」と謂うような意味であるのだが、この絶妙なニュアンスを所謂標準語で表現する事は不可能だとされている*2
そんな事を考えていると、語源の話も日本各地の中で政治的影響力の強い地の話であって、地方ではそんな事しったこっちゃない!みたいなものもかなりあるんじゃ無いかな、なんて思うようになるわけだ。明治維新以降「標準語」なるものが示されて以降、そうした歴史が、それとは関係の少ないところに住んでいた人々にも植え付けられるようになった、なんて考える事もできそうだ。


■へらへら
なんて事を考えてみたが、そうした知識には疎い方で、見当違いの事を述べてしまっているような気がしたので、何かを見たような気になる*3のはやめておく事にした。
しょせん、どらねこであるからへらへらしているのがお似合いではないか。
と、ここでコラムにも出てきた「へらへら」という言葉を強引に使ってみたが、これも津軽弁ではだいぶ違う意味で用いていたりする。
「喉がへらへらす」
これは風邪のひきはじめぐらいに喉が乾燥したようなヒリヒリ感のあるような状況だそうな。
津軽では安易に「にやにや」したり「へらへら」していると心配されてしまうかも知れない。皆様も青森観光時には気をつけた方が良いだろう。(lie)

*1:テキトー

*2:ネイティブ談

*3:クマのプー太郎の双子の兄状態