モフモフ療法の歴史



※このエントリは100%ネタ記事です。読んで為になる要素は何もありませんし、長いだけに時間をむだにすること請け合いです。くだらない記事で有ることを理解してくださった方のみ読みすすめることをオススメいたします。




【ネコ揉み療法の問題点について、厳しい指摘を掲載し続ける『トアル新聞』であったが、今回はなんと、ネコ揉み療法と並べて語られる事も多い、『モフモフ療法』の世界的権威と呼ばれる人物に突撃インタビューを行っている。トアル新聞からの許可を得て転載させていただいた。】

『モフモフ療法』
動物やぬいぐるみなどの柔らかなふんわりとした被毛の様、或いはふんわりとした被毛に接触した感触を(モフモフ)もふもふと形容されるが、このモフモフと接触する事でヒトは安らぎを覚えるとされ、この感覚を積極的採り入れたセラピーをモフモフ療法という。
モフモフ療法には主に猫が用いられる事が多いとされるが、アレルギー等を勘案し、ぬいぐるみが使用される場合もある。
但し、モフモフ療法には離脱症状が有ることが知られており、その用法に当たっては適切な指導の元に行われることが求められている。
出典:はてなキーワード

トアル新聞日曜版『ALTO』8月15日紙面より
先日、本誌に於いて『ネコ揉み療法利用者に複数死亡例』という記事を掲載したところ、様々な分野から大きな反応を頂きました。その中に次のような意見がありました。
『新聞記者もネコ揉み療法団体もそれぞれの立場から好き勝手な事をいっているようにしか見えない。色々な立場からの意見も併せて掲載するべきだ。』
ごもっともな意見ではあると思います。相手の言葉尻を捉えて一方的な意見を書き散らかすのは誠実な態度とはいえないと思います。本誌ではなるべく客観性を重視するという方針に基づき記事を書くよう努めましたが、読者からは一方的な反論にも見えたかも知れません。安易なネコ揉み療法バッシングであるとの指摘もあるようです。
この指摘を受けて、本誌ではムニューダージャポンの会長をはじめネコ揉み療法団体に取材を申し入れたところ、どの団体からも現時点では取材を受けかねるという回答を頂きました。そこで、ネコ揉み療法とは兄弟関係にあたる『モフモフ療法』の提唱者に『ネコ揉み療法とはどのようなモノなのか、その歴史は?』という企画を持ちかけたところ快諾を頂きました。記者からの質問に対しても饒舌すぎるぐらい余すところ無く語っていただいた印象です。
勿論、客観性のある第三者からの意見ではありませんのでその点は差し引いて読まれる事が求められると思いますが、とても参考になるお話しを頂きました。
道良 寧子氏はモフモフ療法提唱者で世界的権威とされる人物であり、モフモフ療法の普及啓発に努めている。日本モフモフ療法普及協会会長でもある。



記者:まず、ネコ揉み療法とモフモフ療法の歴史についてお伺いしたいと思います。それとネコ揉み療法とはどのように違うのかなどと併せて説明していたければ。読者にはあまり違いが明確ではないと思いますので。

道良:にゃるほど、同じように見えますよね。それは思っても不思議はないかもしれません。元々は同じものだったのですよ。ところで、記者さんはネコや動物などはお好きですか?

記者:ええ、まあそれなりに好きですね。家には猫が二匹いますよ、雑種ですけど。

道良:心の不調が切っ掛けでいろんな病気が引き起こされるのはご存知でしょう?今では精神科医療など心の不調を扱う医療が進展しているけれど、大昔はそこらへんのフォローがあんまりにゃかったのですね。原因不明の難病の幾つかはこころの問題であったりしたわけで、ストレスが緩和される事でそうした幾つかの病気は治るんですね。可愛らしい動物を撫でる事で心に安寧をもたらす・・・それがモフモフ療法とネコ揉み療法の起源ですね。

記者:なるほど、ありそうな話ですね。

道良:元々は民間療法みたいにゃものだったと云われていたそうなのだけど、今から200年ほど前に羽根満次郎氏という猫療法士を名乗る人物が『猫養道』という本をかきあげたんですね。それまでは口伝や経験に基づいて行われていた猫揉みの体系化を図ったわけです。私の手元に複写本があるんだけど、その手技は現代のカウンセリング理論と相通じるものがありますね。だから、心が原因で起こっているような患者に対しては効果は確かにあったと思うんですよ。カウンセリングにも限界はありますけど、今の薬物療法みたいに効果のある治療法はなかったわけですからね。

記者:カウンセリングですか、それなら効果はありそうですね。

道良:でしょでしょ(笑)。当時の通常医療に比べて効果があるように見えたから人気が出てきて口コミでどんどん広まっていったんです。『猫が鳴くと医者が泣く』なんて言葉ができたと云われるくらいにね。だけどカリスマであった羽根満次郎氏の死後は後継者にも今ひとつぱっとしなくて、少しずつ衰退していったのですね。この時期の衰退は犬派の陰謀だ!なんていってるヒトもいるけど、陰謀にゃんて口にしちゃあダメだよね。

記者:へぇ〜、そのような歴史があったのですね。でも、最近の盛り上がりはすごいですよね。その後どうなったのですか。

道良:衰退期にも『猫養会』という団体として細々と活動を続けていたんですね。そんなある時、誰かがネコ揉み養生にはどんな病気にでも効果があるといい始めたんですよ。その誰かというのは大澤章二という人物なのね。彼はなんというか思想家くずれな感じにゃんだけど、当時の何となく閉塞感のあった時代背景からかその過激な主張がウケちゃって、ネコ原理主義者の多くを取り込む活動になったみたいなのね。それまでは慣習的に猫養生と呼ばれていたものに、『ネコ揉み療法』と名付けて、その劇的な効果はスピリチュアルヒーリングパワーにある、と提唱したのも彼なわけ。

記者:現在広まっているネコ揉み療法の基礎を築いた人物が大澤章二氏なのですね。

道良:そうにゃんです。大澤氏の教えをそのまま受け継ぐのが『ネコ揉み療法学会』で、スピリチュアルとカジュアルを前面に出して支持を集めているのが、『ムニューダージャポン』、医師や医療業界に籍を置くヒト達が中心になって運営されているのが、『世界ネコ揉み医療協会』というわけ。

記者:ところで道良さんの提唱されているモフモフ療法はどこに位置するのでしょう?

道良:ニャハハ。実は、モフモフ療法はネコ原理主義者との争いに敗れた負けネコが集まったものなんですよね。
我々はネコ揉み療法に対して一つの大きな疑問があったのですよ。ネコ揉み療法では、ネコは治療のツールとして扱われて居るんです。ヒトの治療が最優先でその中ではネコの幸せは後回しになっちゃうんです。患者が来れば、寝ているセラピーキャットを持ち上げて診療室につれてきます。それじゃあ効果は半減ですよ。ヒトもネコも同時に幸せになれる道は無いか、それが正しいネコ揉み療法にゃのでは?と考えたわけ。そしてネコもヒトもWIN WIN の関係を目指す『モフモフ療法』を考案したんです。

記者:なんだか素敵な主張ですね。

道良:まぁ、そうなのですけど、そんな主張を行った瞬間に破門にされましたよ。当時はネコ権が軽んじられていた時代ですから、賛同してくれる方もあまりいませんでしたねぇ。ええと、このはにゃしは長くなりますけど聞く気ある?

記者:ええ、日曜版なので紙面をいっぱい開けてますから安心して語ってください、お願いします。

道良:自分と同じ考えを持つヒト数人でモフモフ療法活動をはじめたのですけれど、今ひとつはやらなかったのですよ、それでネコだけじゃなくウサギでもインコでもぬいぐるみでも一応イヌでもモフモフを愛する人全てに恩恵を、という運動に切り替えてえげつなく利用者獲得に努めてきたんです。今思えば、他の動物たちには失礼な話ですねぇ。まぁ、ネコ的な遺伝子を受け継いでいるのでしょうがないですけど。

記者:そんな歴史があったのですねぇ。

道良:でもそれが正解だったかも、と今ににゃって思うのね。破門にされたおかげでスピリチュアルヒーリングパワーに対して懐疑的になれたので。実際、ネコだけでなく他の動物を用いたモフモフ療法でも、利用者の素敵な笑顔を見る事ができましたから。それで、スピリチュアルヒーリングパワーって何なの・・・と。
そんな得体のしれないパワーと未知のエネルギーなんて持ち出さずに、もっと素敵なモフモフをみんなに体験して貰いたい、そんな想いでモフモフ療法を磨いてきたのね。

記者:具体的にはどんな風に変化したのですか。

道良:それまでは、モフモフするだけがモフモフ療法と考えていたんだけど、ネコや動物たちと楽しい生活を送ること、それ自体がモフモフ療法だという考え方に変わってきたんだよね。ちょっと卑怯かもしれにゃいけど、ネコ揉み療法と比較して説明するね。
ネコ揉み療法だと、病気の悪化で入院が必要であると医療機関で判断された場合でも、ネコ揉み療法の継続をさせるために「入院したらかわいいネコと離ればなれになりますよ」と医療忌避をせまった、なんてエピソードがあるのだけど、それに対してモフモフ療法だと、カワイイネコちゃんと楽しく暮らせるように早く入院して元気になってくださいね、と応援します。退院後は生活習慣を改めてもう二度と離ればなれにならないようにしましょうね、と生活習慣改善を促します。

記者:ネコ揉み療法からはそんな事公式には言ってないとクレームが来そうですね。

道良:にゃはは、今に始まった事じゃないですからいいのいいの。ところで、記者さんはお子さんいらっしゃる?

記者:はい、2人いますよ。上が10歳で下が6歳です。

道良:やんちゃな盛りですよね。毎日が戦争だ、みたいな。

記者:はい、そうなんです。家に帰れば食事の支度、お風呂、寝付かせ・・・朝は学校に遅れないよう起こさないといけないし・・・

道良:うんうん、大変にゃのよねー。でも、自分一人だったらどーですか?朝早く起きて、てきぱき動いて3食ちゃんとたべて・・・そんな生活できるかなぁ。うん、勿論出来るヒトも居ると思うけど、一人だと自堕落な生活になっちゃうヒトも多いと思うのね。子どもの面倒を見ているつもりが、実はこどものおかげで健康的な生活が送れている、なんて事があると思うのね。

記者:そういわれてみればそうかも知れませんね。子どもが夫の実家に泊まりにいった時には食事の用意もしないでゴロゴロしていましたから・・・。

道良:ね、そんな一面もあるでしょう?一人暮らしで子どもが居ないヒトや、子どもが大きくなって独立したあとなどに気が抜けちゃうなんて事もあるかもしれない。そんなヒトもカワイイ動物家族を持つ事で、自分をもっと大切に出来るかも知れない。モフモフ療法士とモフモフ様の気持ちの良いセラピーが切っ掛けとなり、ネコや他の素敵な動物たちと暮らしてみようかな、と思うヒトが増えてくれたらいいな、というのが私たちの願いにゃのね。ちょっとかっこつけすぎちゃったけど、そんな感じかな?モフモフっ!!

記者:今日はどうもありがとうございました。



モフモフ療法をアピールする発言もありましたが、今まであまり語られなかった歴史を分かりやすく語って貰う事が出来ました提唱者の発言であり、割ひいて考える必要はあるものの、内容には共感できる部分もいろいろありました。
次週(8月22日)は代替療法の問題点に詳しいジャーナリストの『烏猫 訂次』さんにネコ揉み療法の虚偽性や構造上の問題点を語ってもらいます。お楽しみに。