つづきです
 リアルでも動き出そうと考えたアホネコでしたが、実際問題どうしたら良いのか皆目見当もつきません。ゲームの主人公は人格や素行に多少の問題はあったとしてもコミュニケーションスキルには長けた奴ですし、はじめから上手くいくよう仕組まれていますからね。
 一対一で女の子と会話をした経験の乏しいどらねこは話しかけるにしてもどのように話しかけたら良いのかさえ良くわかっていなかったのね。

バイトをしようとおもつた
 その頃どらねこは高校を卒業しており、周りが女の子ばかりの栄養士免許のとれる学校に入学していた。非コミュのキモオタのどらねこの事である。彼女らと上手につきあえる筈もなく、すぐに『女の子コエエ』状態に陥ることになった。(その割には数少ない男学生でなく女の子とつるんで居たよな、なぜか)もし彼女らとなんらかの関係を持ちトラブルにでもなったら大変だ、元々が臆病な生き物である。学校での恋愛はすぐに諦めることとなった。
 いったいどうしたら女の子との出会いはやってくるのだろう。だまって見ていても機会は訪れない事を既にゲームから教わっていたから行動を起こすことにした。そうだ、バイトをしよう。当時、お小遣いと通勤費を稼ぐため近所でバイトをしていたが、そこは基本的にバイトは同時に1人か2人勤務で出会いとは縁遠い場所であった。
 早速アルバイト雑誌を手に取ったどらねこは、アルバイト学生を大量に募集していた新規オープンの飲食店に履歴書を送ることにしたのであった。