ゴフ〜、ゴフ〜!

 子供の頃病弱だったどらねこはしょっちゅう風邪をひいて寝込んでいた。
 そんな時、祖父は決まって「コレを飲め」と白い紙に包まれた微細な物体を差し出した。
 ゴキブリの糞程度の黒い物体、その名は『護符』、悪い『気』を払ってくれるらしい。
 当時から懐疑的なクソガキだった自分は、こんなので病気が治ったら病院はいらないよ、なんて思いつつも、逆らうことなど出来るはずもなく、仄かに漂う紙の香りをなるべく気にしないよう、一気に飲み込んだものでした。

 コレってなんかに似ているよなぁ。