不健康(?)な生活と県民所得

※この記事は学問的な内容や問題点の指摘などを目的とするものではありません。こんなふうに見ることもできるよねとか、こう見ると面白いよねと謂う程度のものですのでそのあたりをどうぞご了承のうえご覧下さい。


■国民健康・栄養調査をみて
先日厚生労働省のウェブサイトに平成22年国民健康・栄養調査結果の概要がアップされました。これについて、どらねこの周りでも幾つか話題になりましたが、その中でも世帯所得が少ないほど生活習慣等にについて望ましくない傾向が現れやすい事が注目されておりました。

国民健康栄養調査概要はこちらで見る事ができます
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000020qbb.html

結果の概要p32より

上記の所得と生活習慣の関係と、第2章p34-39に掲載されている都道府県別の肥満及び主な生活習慣の状況*1を眺めていてなんとなく一人当たりの県民所得と並べてみたら面白そうな気がしました。
そんなわけで、所得と生活習慣の項目と関係する内容について都道府県の順位(トップ10もしくはワースト10)に県民所得順位をつけたものを表にしてみました。野菜摂取量と歩数については値が低い県から並べております。県民所得のデータは総務省が行った平成20年県民経済計算を参考にしております。


■肥満者の割合

栃木県の肥満者の割合がちょっと意外な感じがしますが、北と南に太り気味の人が多い傾向があるようにみえます。p32では収入と肥満には★がついていないのですが、県民所得と並べてみると違った傾向がでていて面白いです。


■野菜摂取量


摂取量の少ない県から順番に示しておりますが、摂取量トップは長野県です。県民所得との関係よりもどうしても別のことが気になってしょうがありません。
うどん県の野菜摂取量が少ないのは、うどんを主食にしている事が関係しているのでしょうか?これは非常に大きな問題であるとどらねこは指摘しておきましょう。野菜たっぷりうどんレシピの開発が緊急課題です。アグリサイエンティストの方にも頑張って貰いましょう。


■歩数


野菜と同じく歩数も少ない県順です。どらねこは以前東京に暮らしていた時は駅まで毎日歩いたものですが、青森県に引っ越してからは通勤やちょっとした買い物もほとんど車で移動するようになり、おなかもだいぶモフモフに・・・。まぁ、個人的には生活するだけで精一杯の時には健康ウォークとかする気にはなれないかな、とか思ってしまいます。


■現在習慣的に喫煙している者の割合

また所得とは関係のない話なんだけど、青森県のある調査で妊娠中の女性の喫煙率が10%以上だったんですよね。それぐらい喫煙者の多い県だったりするんですよ。


■飲酒習慣者の割合

地元においしいお酒があればやっぱり飲んじゃいますよね。おいしいお酒をつくる県の収入はどちらかと謂うと低い傾向にあるようですね。しかし、さっきから同じ県名を何度も打ち込んでいるような・・・。


■おまけ

そう思って調べてみたら、鳥取・青森・宮城は5回も登場しているじゃないですか。登場回数4回以上の県はいずれも所得順位が30位より下なんですね。
ではそれとは逆に登場していない都道府県の顔ぶれはどんなものでしょう。所得順位順に並べてみました。

どうやら所得の高い県ではあまり体によくなさそうな生活習慣をしている人の割合は少ない傾向にはあるようです。それがどういう要因によるものなのかはこんなお遊びとは別に検証される必要があると思います。もし、貧困が関係しているのであれば、貧困対策は有効な健康施策になることでしょうね。所得の再分配は単なるバラマキ目的にあらず、なんて事もこのあたりに関係していると思ってます。

*1:国民健康栄養調査の表には平均値の95%信頼区間を表すバーがついていますが、今回の表では平均値の順位のみに基づいてます。