料理の工夫や手順の簡略化とか

あ、別に難しい話とか専門的な話ではありません。調理とかしていてなんとなく考えることをちょこっと書いてみますね。
■はじめは丁寧に
新しい料理に挑戦するとき(それなりに難しい調理工程がある料理の話ね)などは、いちいちレシピを確認しながら、丁寧につくります。よっぽどの才能のある人じゃないと、適当なアレンジをしたり、自分解釈をすると美味しくないものだったり、全くの別料理ができあがります。
いちど上手につくりあげ、だんだんと味も安定してくるとアレンジや作業の工夫をしたくなってきます。外向きにつくる場合、オリジナリティも出したくなったりしますし、家庭用なら手に入りにくい素材を他で代用できないか、作業の簡略化は可能か?など合理化を考えるようになります。
■上手にできた・・・かな?
実際に工夫してみて上手くいくこともあれば失敗することもあります。大変な料理がちょっとの工夫で時間短縮ともなれば次からはその手法を採り入れたりしますし、安い食材で代用できればしめたものです。そうやって、元のレシピからだんだんと自分独自のレシピができあがっていきます。
さて、これはこれで素晴らしいことなのですが、ここで気をつけなければいけないことがあると思うんですね。簡略化を重ねる場合、少しずつ簡略化が進んでいくのですが、簡略により失われるものがあったりするわけなのですよ。で、工夫による時間短縮、手間の軽減に比べ味の低下割合が少ない場合はその手法が採用されるんですがここに落とし穴があるように感じるんです。
■元の味はどこ?
時間をかけてすこしずつ手順が変わるにつれ、味についても一回一回少しずつ変化していくんです。一回の変化はそれほどでもないから、前回から比べて変わったようにあまり感じません。しかし、積み重なった変化は当初のレシピと並べると一目瞭然、大きな変化になっている事もあるんですね。他の人に振る舞ったときに、アレ?ずいぶん味が違うね、と謂われて初めて気づくこともあるんですよ。
勿論、良い方向に進むことはありますから、一概に悪いコトじゃあないんですよ。でも、原点を見つめ直すこともたいせつなんじゃないかな、どらねこはそう思うんです。
出発地点を見直すことの大切さ、それはいろんな分野でも共通する要素じゃないかな?今の自分がこの仕事を選んだ理由はなんだっけ?偶にはそんな事も思いだしても良いかも知れませんね。