リセット

※ネタです※


まったく、近頃のわかいもんは・・・。そうそう、最近は少年による凶悪事件が増えているそうなのよ・・・。実際に増えているかどうかは関係なく、大人の目に少年の犯罪はどんどん凶悪化して、多発しているように見えるようです。
そうした、『ワカイモンハ』論には現代にあって、自分たちの少年時代には無かったものに不審を持つ言動が見られます。テレビゲームはやり玉に挙げられる筆頭格といえそうです。
『最近の若者は小さい頃からゲームをやっていて、何か上手くいかなければ、ゲームと同じようにリセットボタンを押せば良いとおもってるんじゃないか?リセットボタンを押せば元通りになるなんて思っているから安易に凶悪犯罪を引き起こせるのだ』・・・と。
何十年も前の凶悪犯罪はテレビゲームが関係していないのですが、じゃあ、その時代に殺人や強盗などを犯したヒトは、現実を深く認識しながら犯行に及んだというのでしょうか?わかっていながらヤルと謂うのも十分怖いんですけれど・・・。どらねこには、そっちの方が凶悪に見えてしまいます。まぁ、それ以前に、安易な凶悪犯罪が増えているかどうかすら定かじゃあないですけれど。

■リセットは魔法のボタンか?
テレビゲームは虚構を楽しむもので、ゲームの目的には虚構世界での成功を目指すものが多いように思います。そもそも、虚構を楽しむテレビゲームでなぜ、リセットを押す必要があるのでしょうか?
その理由の一つは、誤った選択や操作が、ゲームの世界では即死に結びつくからというものが考えられます。
架空の恋愛アドベンチャーゲームを例に説明してみます。

主人公は恋に奥手なオトコノコ。憧れの『トラコ』ちゃんと仲良くなりたいけれど、なかなか上手くいきません。いくつかのイベントをこなし、ついにトラコちゃんと急接近。さあ、ここでもう一押し・・・選択肢は3つです。


「あの・・・ずっと前から好きでしたっ!!」


「これ、食べてください那母菜です」


「ミニラに似てるっていわれませんか?」

あっ、しまった!指が滑って、最後の選択肢選んじゃった・・・

ばっちぃぃ〜〜〜ん!!*1


・・・

あーあ、リセットしてやりなおそう。・・・ん、きゃあああ〜、せーぶしてねぇ〜、最初からやり直しじゃん!!

リセットをすれば何度もやり直すことが可能ですが、セーブをしていないと、最初からになってしまうこともありえます。

■リセットは完全にリセットしているか
自分の望まない結末を迎えた場合、ゲームではリセットボタンを押してやり直すことができます。しかし、本当に何もかもやり直す事が出来ているのでしょうか?
ゲームの世界はやり直し可能ですが、遊んでいる間の時間はどんどん経過をしていっております。ゲームからは楽しみを得られますが、その分、時間を投資しているのですね。だから、セーブをしていない場合には、リセットを押すことで、投資した時間がその瞬間に大きく失われてしまうと謂う感覚に直面してしまうんですね。
つまり、ゲームのリセットは、自分の行った投資をなるべく失わないための合理的な行為とも言い換えられるのです。そのまま、バットエンドを迎えて、最初からやり直すよりも負担が少なくてすみますからね。

■現実を考えてみる
現実はリセット出来ないけれど、ゲームはリセット出来る・・・。しかし、現実はリセット出来ないから、ゲームをリセットしても、ゲームをプレイするヒトの記憶はリセットできません。
では、現実も本当にリセットできるとしたらどうでしょうか?それは何を意味するでしょう?今の貴方は貴方自身が何回もリセットした結果であることを否定できますか?費やしてきた時間が何も残さなかったのであれば、リセットにどんな意味があるのでしょう?もっと幸せな過去の自分をリセットした結果が、今の貴方なのかも知れないのですよ。
プレイヤーがリセットされないからこそ、ゲームの世界のリセットに意味があるのだとどらねこは考えます。

【一応の結論】
リセットは合理的な判断の結果為される行為であることが多いです。若者に合理的判断が可能なヒトが多いのならば、やっても得にならない犯罪を犯すヒトは少なくなっても不思議はないですね。

生はセーブ(保存)が効かない・・・でも、電源を切ることは簡単だ

*1:いや、まぁ現実だったらちょっと指が滑ったくらいではそんな暴言吐いて即ゲームオーバーになったりしないかもね。ある意味、ゲームってシビアなんじゃね?