出産を控えた方が心のケアを求めるのは当然でしょ

ツイッター
昨日、酔っぱらった勢いで、ブログにまとめようと思っていた事をツイッターでついつい口走ってしまったところ、思っていたよりも大きな反響を頂きました。そのまま流れてしまうのはちょっと勿体ないかも・・・と思いましたので昨日のツイートをそのまま掲載してみます。








以下、上記のツイート内容の背景となったどらねこの考え。興味のある方だけどうぞ・・・
■少し詳しく書きます
母親は妊娠・分娩・産褥期に様々な対象喪失体験に遭遇する可能性があります。これは哀しい出産となってしまうような話だけではなく、日常的な体験や分娩方法なども含まれるものです。例えば、妊娠して仕事や趣味を中断せざるを得ないのもそうですし、今までの体から変化する事もその中に入ります。お母さん自身の出産という行為では自然分娩でなければ・・・というキモチを強くしてしまうと、帝王切開や吸引分娩などの対応をとらざるを得なくなった場合に受ける喪失感はより大きくなってしまいます。
このような喪失体験を経験する母性が、これについては『自分でコントロールしたい』『自分で選びたい・決めたい』というような欲求を持つのは寧ろ自然な事であると私は思います。
プロである医療従事者は母親の希望に配慮しつつも、母子の安全に必要な対処を怠らない事が求められるのだと思います。
十分な医療的処置を提供しないような場合は論外ですが、それだけを行っていれば良いというものでもありません。分娩時には強烈なストレスに晒される事になり、産褥期には負の感情を持ちやすい状態になる事が知られております。例えば、自然分娩を希望していたのに安全に配慮し帝王切開となった場合にはその時の後悔が心的な外傷体験として残る可能性もあるのです。
場合によっては、その時の体験が原因の鬱となり、最悪自殺という事もありうる話だと私は思うのです。医学的に母子の安全を最優先しさえすれば其れで終わりというワケでもなく、アフターケアを怠った場合には最悪な事態をも引きおこしかねません。
しつこいですが、どちらも欠くことの出来ない大切な事だと思うんです。母親はただ単に、ファッション性だけから助産院での自分らしい出産を求めているのでは無いという事です。
謂いたいことをはっきり書くと・・・母親のそんな心理につけ込み不必要な医療もどきを売りつける商売にはホントに反吐が出る!という事です。それが出産育児のプロが行っている場合は特に許されるものではないと私は思います。安心させるおまじないなら、無事に出産したあと笑って種明かしが出来るようなモノで十分なんです。
ビタミンK投与・不投与の問題ばかりに注目*1していれば、いつまでもこの問題が温存されたままで根本原因の解決にはほど遠いと思うのです。この件を切っ掛けにその背後にある母性のストレスなんかにも目を向けて欲しいな、そんなキモチでこの文章を書きました。

*1:多くの方はそうでないと思いますが・・・